子供

2007年4月7日 趣味
姉は三人目の男の子を産む筈だった。

大手に勤める配偶者と二人の娘。

あの頃は大阪の山の手の高級マンションに住んでいた。

専業主婦。

でも・・子育てでノイローゼに成りそうだったらしい。

実家は遠いし、配偶者の実家は北の果て。

実家の婆あは自分の子育て経験無し。

乳児や幼児を育てた経験が無い。

祖母が私達を育ててくれたからだ。

で・・実家は当てに出来ず、モッパラ配偶者と試行錯誤で子育てをしたらしい。

でも二人目を産んだ後から配偶者の仕事の地位も上がり忙しくて母子家庭のような状態に成り・・

上の子供はアレルギーで魚介類を食べると顔が膨れ上がる。

下の子供は癇が強くて気が荒く子育てを手こずっていた中で第三子の妊娠に気付く。

あの頃の姉は夜叉のようだった。

金切り声を上げていたもんだ。

私はああいう風には成りたくないと他人事だった。

未だ子供を産んでいなかったから。

が・・自分で産んでみて分かるのだ。

私も母子家庭のような子育ては辛かった。

増してや、配偶者の子供への無関心も辛かった。

嘗て一度、近所のスーパーに買い物に行った時に、ホンの数分だが乳飲み子の娘の面倒を頼んで、用事が済んで帰って来たら・・

布団の上にうつぶせにされていて・・・

寝返りなんて打てる月齢で無い。

で・・娘の呼吸が一時止まっていた。

其れで私がスグサマ起こすと息を吹き返した娘に安堵。

・・・・・・・・・・・・・

私が配偶者に当時殺意を抱いたのは云うまでもない。

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あの真相に付いて今でも疑問を抱く、ワザとだったのかと。

で・・子育ては辛いもんだ。

産むのは比較的簡単だ。

産んでからの方が本当に辛い。

何故なら責任が有るから。

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当時ノイローゼ寸前だった姉には、大手に勤めていた配偶者が週休二日で子育ては協力してくれただろうが、

第三子男の子だったらしい胎児は結局は分娩台で堕胎されてしまった。

まあ・・

救いは姉に罪悪感が無かった。

そして、堕胎の後の体調も直ぐに元通りに成ったのも罪悪感が無い理由なのか・・

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と・・

上の子供は関東に就職したらしいね。

あの子はアンタのスパルタ子育てのせいで自閉症みたいに成ったよね。

アンタが無理矢理習わせたピアノは二度と弾きたくないらしいよ。

あの子は頭は良いけどアンタにビクビクしながら生活してたのは知ってるし。

まあ・・某国立大学に入れて伸び伸び出来たかな・・

就職おめでとう。

此れからは自分の好きに生きや。

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二人目の子。

何にも言う事有りません。

何時も好きに生きとるやろし。

好きに生きや。

じゃ・・

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