結婚して・・・あの頃は二人は遣り直すか別れるかの狭間に漂っていただろう。

未だ娘も生まれていなかった。

あの頃に別れていたなら・・

アホは真面目な年下の男前の既婚男性と職場で友達に成っていた。

男性の連れ合いにも子供は出来ていなかった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

あの頃は私自身、結婚生活に絶望していた。

其れを見ないように、職場の人と飲みに行ったり遊びに行ったりする事で毎日の家庭内の空虚さから逃れるようにしていたっけ。

そうそう・・雑誌で見かけたサークルにも出掛けるように成っていた。

職場では既婚男性にも密かに恋心も抱いていたし。

サークルでも好意を持ってくれる男性が何人か居て、知らない間に同じ電車に相手が乗って来ていて・・話すと追いかけて来ていたらしい事を本人の言葉から理解したっけ。

しかし逃げるように帰路に着いた。

・・・既婚の異性への実際的な行動はしてはいけないと云う抑制感が強過ぎた私だった。

行動するなら独身に成らないと。

そんな道徳観を持ちつつ子供も居ないので自由にしたら??と云う誘惑の心にも右往左往していたっけ・・

そんな頃に出会った夫婦。

大変仲の良い夫婦だったのだ。

奥さんは不妊に悩んでいた。

若い頃の無理なダイエットの後遺症で病院にも通っていたようだ。

そんな夫婦と丹波にぼたん鍋を食べに行こうと計画したアホ。

其の頃で4人で料理だけで30000円近い金額だった。

高過ぎる。

私達夫婦も含め、其の夫婦もそのような高額な料理店で散財するような感覚の家庭状況では無かったのだ。

もったいない。

私は反対した。

友人夫婦も最後は断って来た。

しかし・・其れは前日に近かった・・・

予約を断れず仕方なく・・丹波までアホと二人で・・

4人で30000円が、2人で30000円だ。

食事だけで。

車中は喧嘩状態だったのは云うまでもない。

そんな不穏な雰囲気の中、ぼたん鍋の店へ。

(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

一軒家の大変歴史の有る日本家屋。

階段はギシギシと鳴って・・・不安に成るような・・

で・・客は私達二人だけ。

初めに食前酒の自家製の果実酒が出た。

美味・・・

後、本命のボタン鍋。

味噌あじで濃厚な、癖に成る味だった。

美味・・・・過ぎた・・

で・・食前酒のせいも有り、炬燵で食べたのもあり、何時しか寝てしまった。

何時間眠っていただろう・・

外の景色は自然に満ちていて・・・4人で30000円も納得だった。

其れに何時まで経っても帰りを促しに来ない店主の老女。

・・・・・・今も御健在だろうか・・

大変美味でしたから。

で・・帰りは何と無く夫婦仲も良くなり・・・後、無駄に結婚生活を続行する事の切っ掛けと成ってしまったような気がする。

・・・・・今になれば何とも・・・・

もはや・・・

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